嶋田さんが研究している「武漢に来た日本人」。その中でも私にとっては特に興味深いのは荒尾精。嶋田さんは他にも興味のある人物が多すぎて、荒尾精だけに力を注げない状況なので、この研究は私の方でもう少し掘り下げることにした。

荒尾精は一般的にはアジア主義者と言われ、日中戦争前後に、日本帝国主義と一緒になって中国侵略の片棒を担いだという評価を受けている。

彼は開戦前に中国に渡り、中国語だけでなく、中国の地理やその他を勉強していた。それが結果的に日本帝国主義に利用された部分があったためにこのような評価を受ける結果になってしまった。

これではちょっと気の毒だ。私の印象では決してそうではない。彼は日中友好を心から願っていた。日清戦争の最中、「対清意見」「対清弁妄」を著し、清国に対する領土割譲要求に反対したという文献的証拠だけではない。中国語を学び、現地に溶け込もうという姿には、中国を尊重する姿勢が感じられるからだ。

恐らく彼にはたくさんの中国人の友人がいて、中国人からも親切にされ、大陸の中で豊かな交流をしていたに違いない。

まずは現在著されている文献を整理するところから始める。カテゴリーに「荒尾精の研究」を追加する。