武漢の日本人と深い縁を持つ陽程(仮名)の寿司屋が売りに出されました。「60平米の小さな店譲ります」との短すぎるコメントが寂しい。

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私と陽さんの交流は10年以上になる。覚えているだけでも5店舗の店を作っては売りに出し、再起して開店しては閉店し。。。
風貌がごついので、日本人の間ではゴリと呼ばれている。簡単な挨拶程度の日本語ができる彼は「ゴリって何?」を繰り返す。まさか自分のことだとは夢にも思わない。

陽さんの料理はコスパに優れている。伝説の6元カレーを作りだしたのも彼だ。6元は日本円で90円程度。いくら物価の安い中国でも安すぎる。その頃嶋田さんの頂屋カレーでは20元(300円)程度。これでも安くて美味しいと学生さんには評判だった。陽さんの6元カレーは、カレーうどんの汁をご飯にかけたようなものだった。「まずい」と私は言ったものだ。普段は料理人に遠慮して、なかなかはっきりとは言えないセリフであるが、彼には言える。陽さんは自分でも判っているのだ。それでも安さにこだわったのは当時の彼の経営方針だった。

その後、お店のスタッフと良い関係になり、妊娠させてしまった彼は責任を取って結婚。出産費用を工面するために店は売りに出された。

それから10年以上、開店と倒産を繰り返しながら現在に至る。全ての手続きを自分でしてきたため、料理人でありながら行政手続きは慣れたもの。店は一度として上手くいったことがないのに、店の売却で利益を確保してきた。それはそれで立派である。彼は料理人を辞めて、不動産の転売屋になった方が良いかもしれない。

陽さんはスタッフにもお金をかけない。寿司の作り方を習いたい人間を格安で働かせる。日本の職人の師弟制度のようである。その為か陽さんの店は職人気質っぽい不愛想なスタッフが多い。これでは店も繁盛しないだろう。技術はあるのにもったいない話である。

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いずれにせよ、武漢の日本人とは縁が深く、我々の良い友人である。このまま田舎に帰って畑を耕して余生を過ごすというのはちょっと寂しい。頑張れ陽さん!

10月には私は武漢に行く予定である。詳細レポート予定。